エンジニアのキャリアを変える。Necmos独自の「BPF」とは

「気づいたら、ただ言われたことをこなすだけになっていた」
「この現場にいることが、自分のキャリアに繋がっている感覚がない」
「AIの台頭によって、将来が漠然と不安だ」
——そんな感覚を、一度でも覚えたことはありませんか?
SESエンジニアとして現場で働く中で、こうした"もやもや"はじわじわと積み重なっていくものです。最初は小さな違和感だったはずが、いつの間にか「自分は何のために働いているんだろう」という問いに変わっていく。
Necmosでは、毎日多くのエンジニアの方と面接をしています。そのなかで繰り返し出会うのが、「自分の強みが何なのかわからなくなってきた」「何を価値として提供すればいいのか見えない」という声です。
この記事では、そうした状況に対してNecmosが持つ答え——独自のキャリア伴走フレームワーク「BPF」について、丁寧にご紹介します。
この記事を書いた人

千賀 勇輝
SENGA YUKI
株式会社Necmos 取締役
2019年株式会社ネオキャリアに新卒入社。450人の新卒から抜擢され、子会社の立ち上げに参画。その後、Web広告企業に転職した後、キャリアコーチングに出会う。過去に転職で悩んだ経験から、コーチングの重要性を痛感し、株式会社Necmosを創業。キャリア伴走型エージェント事業の統括を行い、社員へのキャリアサポートに情熱を注いでいる。
「気づいたら、自分らしさを失っていた」——SESエンジニアが陥りやすいキャリアの落とし穴
BPFが生まれた背景を理解するために、まずSES業界が抱える構造的な問題についてお伝えします。
SESは多重下請け構造になっていることが多く、エンジニアはその末端に配置されることも少なくありません。発注元企業→元請けSIer→二次請け→三次請け……と階層が深くなるほど、エンジニアは「指示を受け取る側」になっていきます。この構造が、知らぬ間にエンジニアのキャリアとワークエンゲージメントに影響を与えています。

言われたことをこなすだけになっていく——多重下請け構造が生む「目的の喪失」
多重下請けの構造では、ウォーターフォール型の開発になりやすく、仕様や要件は上流から「決まったもの」として降りてきます。「なぜこの機能が必要なのか」「このシステムで誰のどんな課題を解決するのか」という情報は、階層を経るほど削ぎ落とされていく傾向があります。
結果として、エンジニアは「何を作るか」は知っていても、「なぜ作るのか」を知らないまま働くことになります。目の前のタスクをこなすことが目的になり、仕事の意味や手応えを感じにくくなっていくのです。「誰かの役に立っている実感」が薄いまま働き続けることは、じわじわとモチベーションを削っていきます。
主体性が育ちにくい構造——「裁量の欠如」がエンジニアから自律心を奪っていく
SESの契約形態上、エンジニアはあくまでクライアント企業の「外部リソース」として扱われることが一般的です。そのため、業務の進め方や優先順位の決定権はクライアント側にあり、エンジニアが自分の判断で動ける範囲は自然と狭くなります。
「言われたことをやる」が前提の環境では、自分で課題を発見し、提案し、実行するという経験が積みにくくなります。技術スキルは現場ごとに着実に積み上がっていくにもかかわらず、「自分で考えて動く力」は育ちにくい構造です。結果的に誰かの指示がないと動けない主体性のない状態になっていきます。
スキルは積み上がっているのに、方向性が見えない——「キャリアが点の連続」になる理由
SESでは、プロジェクトの終了とともに現場が変わることが当たり前です。新しい現場では技術スタックも、チームの文化も、求められる役割も一変します。一つの現場で得た経験や築いた関係性は、次の現場にそのまま引き継がれることはほとんどありません。
また、アサインされる現場はエンジニア自身の希望よりも、会社の営業活動や空き状況によって決まることが多いのが実態です。その結果、「インフラをやっていたと思ったら次は開発現場に」「せっかくAWSに慣れてきたのに全く違う技術環境に」という状況にある人も見かけます。経験が線としてつながらず、点の連続になってしまう——気づけば「何となく経験は積んできたけど、自分は何が得意で、どこに向かっているのかわからない」という状態になっていることも少なくありません。

Necmos独自のキャリア構築フレーム:BPFとは
「では、どうすればいいのか」——その問いに対してNecmosが出した答えが、BPFです。
BPFは、「自分らしさを軸に、キャリアを循環的に捉える思考フレーム」です。次の3つの問いを繰り返し整理し続けることで、納得できるキャリアを築いていく枠組みで活用します。
問い | 意味 | |
|---|---|---|
Being(あり方) | 自分は何を大切にして、どこに向かいたいのか? | 価値観・信念・理想の方向性 |
Power(力) | 自分はどんな強みを持ち、どんなスキルを活かせるのか? | 資質・強み・技術スキル |
Field(場) | 今いる現場で、どうすれば自分の価値を届けられるのか? | 環境の理解・価値の届け方 |
大切なのは、この3つが一方通行ではなく、循環しているという点です。現場(Field)での経験が自分の強み(Power)を育て、その積み重ねが「自分らしさ(Being)」をより深く理解することにつながる。
一度答えを出して終わりではなく、現場に入るたびに、月を重ねるたびに、少しずつ自分のキャリアを更新していく——それがBPFの本質的な考え方です。
またBPFは、キャリア支援のツールであると同時に、ワークエンゲージメントを高めるためのフレームワークでもあります。「自分らしさが誰かのためになる世界を実現する」というNecmosのミッションを、日々の現場レベルで体現するために必要な土台です。
BPFを構成する6つの要素——自分を知り、現場で活かすための地図
BPFの3要素は、それぞれさらに2つの要素に分解されます。合計6つの要素を順番に見ていきましょう。「自分だったらどうだろう?」と考えながら読んでみてください。
Being:自分の「あり方」を理解する
Core(価値観・信念)
Coreとは、「何があっても大切にしたいもの」のことです。感情の奥底にある"譲れない軸"とも言えます。
SESエンジニアの方と話していると、「仕事はお金のためと割り切っています」とおっしゃる方に出会うことがあります。でも話を深めていくと、「チームの雰囲気が悪いと仕事に身が入らない」「誰かの役に立っている実感がないとつらい」という本音が出てくることが多いものです。それこそが、その方のCoreです。
キレイに言語化できなくて大丈夫です。「なぜあのとき自分はあんなに悔しかったのか」「なぜあの仕事はあんなに楽しかったのか」——感情が強く動いた体験の記憶を掘り下げた先に、本当のCoreが見えてきます。
Goal(理想・方向性)
GoalはCoreとつながった、「自分がワクワクして目指せる目標」です。
たとえば、「チームの誰よりも現場のことを把握している存在になりたい」「この案件を通じて、要件定義まで携われるようになりたい」「自分の強みを活かして誰かに貢献して感謝されたい」——こうした、今の現場と地続きの目標がGoalのイメージです。誰かに言われたから設定するのではなく、「これなら自分から動きたい」と感じられるかどうかがポイントです。大きなキャリアビジョンである必要はありません。まず「次の3ヶ月で何を目指すか」という小さな目標から始めることが、BPFでは大切にされています。
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Power:自分の「力」を把握する
Strength(資質・強み)
Strengthとは、生まれ持った思考・行動パターンのことです。
SESエンジニアの方に多く見られる例として、「仕様書やドキュメントの曖昧な部分がどうしても気になってしまう」という方がいます。ご本人は「細かすぎる性格」と気にしていることが多いのですが、これはれっきとした強みです。品質を守る力、抜け漏れを防ぐ力として現場で大きな価値を発揮します。
「それすごいね」ではなく「いつもそうだよね」と言われること——それがあなたのStrengthです。直そうとするより「どう活かすか?」を考えることが、Necmosが大切にしている視点です。
Skill(技術・スキル)
Skillは、業務を通じて後天的に積み上げてきた能力です。
たとえば、「Linuxの基本操作はできるが、AWS構築はまだ自信がない」「Javaは書けるが、設計書を自分で起こした経験がない」——こうした現在地を客観的に把握することが出発点になります。Necmosでは、IT人材として必要になるスキルをレベル別に整理する「スキルセットシート」を用いて、今の自分の現在地を把握していきます。StrengthとSkillを掛け合わせることで、「自分らしい勝ち筋(価値発揮方法)」が見えてきます。
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Field:自分の「場」を見極める
Context(環境・文脈)
Contextとは、今いる現場が持つ固有の特徴のことです。
「ドキュメント文化がなく、何でも口頭で済ませる現場」「若手が多く、主体性を求められる組織」「裁量は少ないが、安定稼働が最優先される環境」——SESエンジニアはさまざまな現場を渡り歩く分、このContextの読み取りが特に重要になります。
重要なのは、Contextを「良い・悪い」で判断しないことです。「裁量が少ない現場だから自分には合わない」ではなく、「この現場のどこに、自分が価値を届けられる余地があるか?」という視点で捉え直すことが、BPFのアプローチです。
Approach(適用・活用法)
ApproachはBPFの"実践の場"です。BeingとPowerを、今いる現場でどう行動として表現するかを具体的に設計します。
「ドキュメントが整備されていない現場で、自分の担当業務の手順書を一つ作ってみる」「毎週の定例で、小さな改善提案を一つ持ち込んでみる」——こうした、小さく・具体的に・今すぐ試せるアクションがApproachのイメージです。大きな変革を目指す必要はありません。「今の現場で、自分らしく一歩踏み出せること」を探すことから始めます。
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Necmosでは専属のキャリアアドバイザーが伴走者となり、毎月の1on1でこのを一緒に回し続けることで、どのような環境に置かれても自分らしさを発揮するための思考力が身につき、前向きに進めやすくなります。
入社前から始まるキャリア伴走——BPFの実際の運用プロセス
BPFは、Necmosへの入社前から始まります。
入社前|StrengthsFinder・価値観分析・行動分析・スキルセットシートで「自分の現在地」を把握する
入社前に、3つのツールを使って「Being」と「Power」を整理します。多くの転職支援では入社後にキャリアを考え始めますが、Necmosでは現場に入る前の段階から「自分が何者か」を言語化することを大切にしています。
StrengthsFinder
全34種類の資質の中から、自分の上位5つを特定します。「分析思考」「慎重さ」「親密性」など、自分では当たり前だと思っていた思考や行動のパターンが、実は際立った強みだったと気づく方も多くいます。資質の良い面・悪い面を理解した上で「どう活かすか」を考えることが、BPFにおけるStrengthの出発点になります。
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価値観分析
「嬉しかった・悔しかった」など、感情が強く動いた体験を時系列で棚卸しします。その感情の裏にある「なぜそう感じたのか」を掘り下げることで、自分の原動力となるCoreを言語化していきます。「仕事はお金のため」と思っていた方が、実は「誰かの成長に関わりたい」という強い軸を持っていたと気づくケースも少なくありません。
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スキルセットシート
IT人材に求められるスキルをそれぞれレベル1〜3で評価し、今の自分のスキルの現在地を可視化します。「構築力はLv.2あるが、要件定義スキルはLv.1」といった形で強みと伸びしろを整理することで、現場に入った後にどのPowerを育てるべきかの方向性が明確になります。
これら3つのツールを通じて「自分が何者か」を言語化した状態で現場に入ることで、最初から自分軸を持って動き始めることができます。
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入社後|毎月の1on1でField理解→Approach設計→再定義のループを回し続ける
入社後は、毎月の1on1を通じてBPFを継続的に回していきます。
- 現場でどんな価値を発揮できたか(Field理解)
- 強みをどう活かせたか(Approach設計)
- 来月に向けて何を試すか(再定義・点検)
——この流れを毎月繰り返すことで、キャリアは「点の連続」から「自分で描く線」へと変わっていきます。
あるエンジニアの変化——「現場が変わるたびに迷子だった私が、自分軸で動けるようになるまで」
ここで、BPFを経験したエンジニアの変化を一つご紹介します。
Aさん(20代後半・インフラエンジニア)がNecmosに入社する前、抱えていた感覚はこうでした。
「スキルは積み上がっているはずなのに、自分がどこに向かっているのかわからない。現場が変わるたびに、また一から『自分はここで何をすればいいんだろう』と迷うことの繰り返しでした。」
キャリアに方向性が見えない——そのもやもやを抱えたまま、Aさんは転職を決意しました。
入社後、価値観分析やStrengthsFinderに取り組む中で、Aさんの中に一つの気づきが生まれます。「リスクを先読みして、問題が起きる前に手を打ちたくなる」という自分の行動パターンが、実は「慎重さ」と「回復志向」という強みから来ていたこと。ずっと"細かすぎる性格"と気にしていた部分が、現場の品質を守る力として機能していたと気づいたのです。
毎月の1on1では、その強みを今いる現場でどう活かすかを一緒に考えていきました。「ドキュメント文化が薄く、手順が属人化している」というContextを読み取ったAさんは、「まず自分の担当業務の手順書を一つ整備する」という小さなApproachを設定。翌月には「チームリーダーから感謝された」「少しずつ改善提案もするようになった」と存在意義を感じるような変化が生まれていました。
入社から半年が経った頃、Aさんはこう話してくれました。
「以前は、現場が変わるたびに迷子になっていました。今は、どんな現場に行っても『自分はこういう人間で、こういう強みがある、だからここではこう動こう』と考えられるようになりました。キャリアに、初めて方向性が見えてきた気がします。」
その後も、なぜ数年経ってもNecmosに在籍し続けてくれるのかという問いに返答をもらいました。
「「人間として成長する機会を得られたから」ですかね。今まで他者を羨むことばかりで自分を見つめられていなかったのですが、Necmosに入って自分が楽しいと思える仕事や自身に合わない現場など色々経験する事でようやくもっと自分を大切にして良いのだと気づきました。」
BPFが生み出すのは、華やかな実績でも劇的な転換でもありません。「自分はどこに向かっているのか」という問いに、自分の言葉で答えられるようになること——それが、Necmosが大切にしているキャリア伴走の本質です。
BPFは、Necmosのミッションそのもの
BPFは、キャリアを管理するための仕組みではありません。
エンジニア一人ひとりが、「自分はこういう人間で、こういう強みがあって、だからこの現場でこんな貢献ができる」と言えるようになるための、対話の積み重ねです。
Necmosのミッションは、「自分らしさが誰かのためになる世界を実現する」こと。BPFはまさに、そのミッションをエンジニアの日常に落とし込んだ取り組みです。
どんな現場にいても、「自分らしく働けている」と感じられること。それがNecmosに入社を決めていただいた方に提供できる最大の価値です。
まずは、あなたのことを教えてください——自分らしいキャリアを、一緒に見つけていきましょう
「自分の強みがよくわからない」「キャリアの方向性に迷っている」——そんな状態でも、まったく問題ありません。BPFは、そこから一緒に整理していくための仕組みだからです。
難しく考える必要はありません。まずはNecmosのキャリアアドバイザーと、気軽に話してみることからはじめてみませんか。あなたの「自分らしさ」を、一緒に見つけていきます。
Necmos編集部は、現場で活躍するエンジニアの声やリアルな経験に基づいた信頼性の高い情報を発信し、読者が自身のキャリア形成に役立てられるようサポートしています。 また、エンジニア一人ひとりの価値観や想いを大切にしながら、業界最高水準の給与還元を透明性の高いマージン設計で実現することで、エンジニアが安心してキャリアに集中できる環境を整えています。